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第1回:好きな音楽を活用して心身を健やかに~音楽が睡眠にもたらす効果~

更新日:2022年6月30日

極上の睡眠~トップ・スペシャリストによる快眠コラム


連載第1回:トップ・スペシャリスト


板東浩

医学博士

日本統合医療学会四国支部長

徳島県糖質制限研究会代表



 

私の専門は糖尿病や生活習慣病、音楽療法、プライマリ・ケア医学、統合医療、心療内科です。

スポーツが大好きで、スピードスケートやマスターズ陸上競技などを、生活の一部として続けています。


師匠である日野原先生は、聖路加国際病院で105歳まで幅広くご活躍されました。

私がこのコーナーを担当させて頂くことは、師匠の教えを更に広げることに繋がります。

  • 音楽には素晴らしいパワーがあること

  • 好きな音楽を上手に活用して心身を健やかにすること

を皆さまにお伝えしていくためです。

いろいろな話題を紹介させていただきながら、進めて参りましょう。



-目次-

  1. 眠りの妖精で 気持ちよい夢を ~意識の3つの階層~

  2. 音楽で 心が洗われ 清々しく ~音楽が睡眠にもたらす効果~


 

1.眠りの妖精で 気持ちよい夢を ~意識の3つの階層~



あなたは毎晩、気持ちよく眠っていますか? 

私たちは常に様々なストレスを受け、不眠で悩む場合も少なくありません。


欧州には有名な物語があります。

オペラ「ヘンゼルとグレーテル」では、イチゴを摘み終えた2人の目に眠りの妖精が砂をかけて眠らせてしまうのです。

ブラームスが作曲した「眠りの精」をご存じでしょう。


月の光に花も草も、 夢を追いつつうなじ垂れぬ、 声をば潜めて枝は騒ぐ、 眠れ 眠れ 眠れ 我が子よ

(作詞:堀内敬三)



さて、瞼が重たくなると、”目””垂” れてきて ”眠” るため、文字通り「睡眠」に入ることに。

すると、目を閉じて無意識の状態になり、心の奥底にある想いが夢として現れてきます。


医学的に、意識3つの階層を含みます。


私たちが常に感じている

①意識とは…すぐに考えて判断できるレベル

②前意識とは…努力すると思い出せる記憶の部分

③無意識とは…自然に表出してくる言葉や行動

です。


なお、顕在意識潜在意識と大別することもあります。

自分の言動が①②③のどこに関連しているのか、考えてみるのもよいかもしれません。



 

2.音楽で 心が洗われ 清々しく ~音楽が睡眠にもたらす効果~



実は、音楽には大きなパワーが備わっています。


たとえば、あなたが失恋してふさぎ込んでいると仮定しましょう。

こんなとき、友人や知人がいろいろな言葉で慰めたとしても、心が癒されるのはやや難しい。

理性的に①意識レベルだけに働きかけているからです。


一方、音楽はすべてのレベル①②③に直接働きかけます





①意識とは…

すぐに考えて判断できるレベル

②前意識とは…

努力すると思い出せる記憶の部分

③無意識とは…

自然に表出してくる言葉や行動




気持ちが落ち込んでいる際には、心に染み入るような音楽を選び、目を閉じ聴き込んでみてください。

心がブラックボックスで清らかに洗われて、元気を取り戻すことに。


そのメカニズムを図に示します。




眠るときに使う音楽で避けてほしいのは、興奮したり、歌詞によって感情移入したりする曲です。


推奨したいのは

  • バロック音楽

  • メロディやリズムに動きが少ない曲

  • 自然界の音として水滴や打ち寄せる波の音

などです。


どうか、音楽をうまく活用して、良い夢をみてくださいね。





 


極上の睡眠~トップ・スペシャリストによる快眠コラム

連載第一回は、板東浩先生による「音楽が睡眠にもたらす効果~3つの【意識レベル】に直接作用」でした。



1.眠りの妖精で 気持ちよい夢を ~意識の3つの階層~ 
2.音楽で 心が洗われ 清々しく ~音楽が睡眠にもたらす効果~ 



今回のおすすめ音楽

今回のトップ・スペシャリスト、板東浩先生が監修された眠れる音楽をご紹介します。

意識の3階層に働きかける極上の睡眠音楽、どうぞお試しください。



 

【トップ・スペシャリスト プロフィール】


板東浩


医学博士 日本統合医療学会四国支部長

徳島県糖質制限研究会代表 ​ 徳島大学卒業、ECFMG資格取得後、米国でfamily medicineを臨床研修。専門領域はアンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学など。アイススケート選手として国体出場(1999 ~ 2003)。第9回日本音楽療法学会大会長(2009)。第3回ヨーロッパ国際ピアノコンクール(EIPIC)in Japan銀賞(2012)。日本プライマリ・ケア連合学会大会長(2017、高松)。 糖尿病関係の英文医学雑誌4誌のEditor-in-Chief(編集長,2021)。著書30冊以上、印刷物2,000以上、英語論文200以上。「新老人の会」徳島代表。 公式サイト:https://pianomed.org/


 

★次回のテーマは「眠りと睡眠障害」です。どうぞお楽しみに!




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