極上の睡眠~トップ・スペシャリストによる快眠コラム
連載第3回:トップ・スペシャリスト

板東浩
医学博士
日本統合医療学会四国支部長
徳島県糖質制限研究会代表
このシリーズでは、眠りについてお話をさせて頂いています。
皆さまはこの頃、気持ちよく寝ながら良い夢をみているでしょうか?
いま季節は寒い冬から暖かい春に向かっているところ。
そのため、だんだん快眠となる時節かもしれません。
しかし、現実をみると、世界でも我が国でもかつてみられなかった災いが続いているのです。
このように、誰もがストレスを感じていることでしょう。
今回は、眠りとストレスについて触れたいと存じます。
-目次-
1.環境も 身体も大切 良い眠り ~良質な睡眠のためには、環境と身体が大切

皆さまが眠りにつく部屋は、どのような状況ですか?
睡眠の環境について、室温を調節し、照明を落とし、隣り近所から特に騒音も聞こえてないでしょうか?
低い音量でイージーリスニング音楽を聴きながら、夢の世界に誘(いざな)われる人もいることでしょう。
以下の図をご覧ください。
環境因子に加えて、身体因子も大切です。
あなたには、呼吸器、循環器、消化器、泌尿器科系などの健康問題は特にないでしょうか?
つまり、良い眠りには、環境因子や身体因子が基本的に不可欠となります。
2.どのような ストレスあるか まずチェック ~ストレスの分類とチェックリスト

現代社会はあまりにも複雑であり、あらゆる種類のストレスが誰に対しても降りかかってきます。
さて、そのストレスとはどのようなものでしょうか?

あなたの心や身体が柔らかいボールとしましょう。
そこに圧力を加えられて、それに対抗して戻ろうとするボールのゆがみをストレスと呼びます。
少し難しいですが、医学的にストレスは大きく3つに分類されます。
以下の表をご覧になって、あなたの場合にはどの項目が当て嵌まるのか、思い出しながらチェックしてみてください。
3.睡眠に 使う楽曲 工夫して ~良質な睡眠を手に入れるには?くすりと音薬の違い

良質の睡眠には、
①環境 ②身体 に加え、
③心理的ストレス が重要です。
よくみられる問題点としては
緊張
不安
心配性とか生真面目過ぎるなどの性格
悩み
うつ病
などが挙げられます。
それではどうすればよいでしょうか?

あまりお勧めしないものとして、
④口から睡眠薬とか嗜好品を摂取する
こと。
私が特に推奨したいものが、
⑤適切な音楽を選んで活用する「音薬」
です。
おすすめの音楽
医学博士監修 トレ眠
〜トレイン効果で眠る音楽〜 脳の癒やし編 -
電車に乗った感覚で脳を癒やしの世界へ導く音楽
医学博士監修、電車音ヒーリングシリーズ。
電車に乗っているかのようなバーチャル体験と落ち着いた音楽によるヒーリングトレインミュージックです。
さて、春の季節に合う一つのエピソードをご紹介しましょう。
古く中国の歴史を紐解きますと、唐代の玄宗皇帝と楊貴妃においてある意味で災難がみられました。
王は妃を溺愛して暖かくなった頃に寝床から出てこなくなり、政(まつりごと)を行わなくなったとのことです。
その史実を著したのが詩人・白居易であり、長編の漢詩「長恨歌」(ちょうごんか)には、次の件(くだり)があります。
驪宮高処入青雲 仙楽風飄処処聞 緩歌慢舞凝糸竹 尽日君王看不足
(対訳)
驪山の華清宮は、雲に隠れるほど高く
仙人のような美しい音楽が風に乗って飄(ひるがえ)り
あちらこちらから聞こえてくる
ゆったりした歌や舞踏の姿、楽器の音色も美しく
皇帝は一日中ずっと見ても飽きることがない

歴史に名をのこすような絶世の美女には、様々なストレスが内外から沸き起こってきました。
対応できなかった当時と比較すれば、現代の日本では考え工夫すれば解決策が見つかることでしょう。
ストレスに負けず、心身をうまくコントロールしてほしいと思います。
極上の睡眠~トップ・スペシャリストによる快眠コラム
連載第3回は、板東浩先生による「【不眠症とは?】症状チェック|睡眠障害との違い|効果のある音楽」でした。
1.環境も 身体も大切 良い眠り ~良質な睡眠のためには、環境と身体が大切
2.どのような ストレスあるか まずチェック ~ストレスの分類とチェックリスト
3.睡眠に 使う楽曲 工夫して ~良質な睡眠を手に入れるには?くすりと音薬の違い
今回のおすすめ音楽
今回のトップ・スペシャリスト、板東浩先生が監修された眠れる音楽をご紹介します。
記事の中でもご紹介した電車音ヒーリングシリーズシリーズ「トレ眠」、どうぞお試しください!

【トップ・スペシャリスト プロフィール】
板東浩
医学博士 日本統合医療学会四国支部長
徳島県糖質制限研究会代表 徳島大学卒業、ECFMG資格取得後、米国でfamily medicineを臨床研修。専門領域はアンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学など。アイススケート選手として国体出場(1999 ~ 2003)。第9回日本音楽療法学会大会長(2009)。第3回ヨーロッパ国際ピアノコンクール(EIPIC)in Japan銀賞(2012)。日本プライマリ・ケア連合学会大会長(2017、高松)。 糖尿病関係の英文医学雑誌4誌のEditor-in-Chief(編集長,2020)。著書30冊以上、印刷物2,000以上、英語論文200以上。「新老人の会」徳島代表。 公式サイト:https://pianomed.org/
★次回のテーマは「眠りとホルモンの関係」です。どうぞお楽しみに!